「わからない」の向こうへ
相手を大切にする方法が、考えて考えてもわからない時、わからなくなってしまった時、
ただ必要なのは、「教えてください」とお願いすることなのかもしれない。
「あなたが大切だけれども、あなたを大切にする方法がわからない」と、正直に打ち明けること。
「あなた」は何が悲しくて、何が嬉しいのか。
それを「自分」が見失ってしまったならば。
あるいは、「あなた」自身にさえわからなくなってしまっていた時には、
「わからない」という地平を同じくする者同士、一緒に探していけばいいのではないか。
そして、その「わからない」に手を伸ばすこと自体が解である、ということも、実は少なくはない。
本当に怖いのは、「わからない」ことではなく、「そのまま」にしておくこと。
押し込めた扉の向こうで、「わからない」が今どんな姿をしているか、想像がつくだろうか。
「わからない」に、
本当に大切なものに、手を伸ばす勇気を。